「良い加減の投資法」68 -「テンバガー」編 –

こんにちは、金融・投資 教育コサルタントの須原光生です。

最近、株式入門セミナーの講師が終った帰り際、参加されていた人から「先生、テンバガーの会社知っていますか?」と聞かれ、「知らないですね。モスバーガーは知っていますが、新しく上場した会社ですか?」と聞き返すと、その人はあきれ顔になり、結局「テンバガー」の意味とウンチクを聞くことになり、言葉の意味を知らず、講師逆転にもなり、恥ずかしい思いをしました。皆さんはご存知でしたか?

「テンバガー」とは、元々は野球用語で、Ten-baggerと表記します。tenは「10」のことで、baggerとは野球の「塁打」を意味し、直訳は「10塁打」ですが、ホームランの4塁打以上はないですが、非常にインパクトのある攻撃を総じてテンバガーと呼ばれています。それが転じて、株式用語で、株価が10倍以上になるくらい爆発的に上昇する会社のことを呼んでいます。

値上がりと言えば、昨今の仮想通貨ブームの時を振り返ると、2017年1月1日に買って1年間持っていたら、ビットコイン:14倍、リップル:273倍、ネム:240倍、リスク:129倍、イーサリアム:86倍、ダッシュ:84倍と、全ての仮想通貨が高騰によって資産が10倍どころではなく、正に夢のような値上がり率だったようで、バブルの再来のようになったのも記憶に新しいです。

株式の場合は、2017年には12社、2016年には13社、2015年には20社だったように、過去を調べると毎年2桁の「テンバガー」会社が誕生していました。上場会社の全体数から見ると1%にも満たない規模ですが、良い加減の株式投資も、夢の「テンバガー」会社に巡り合うため、どのような探し方をすれば出会い易いかを考えてみました。さて参考になるでしょうか?

株価が10倍以上の上昇を演じた会社は、服飾ネット通販「ZOZOTOWN」を運営するZOZO・テレビCMでおなじみのプライベートジム「ライザップ」を展開しているRIZAPグループ・「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」という大ヒットのガンホーオンラインエンターテイメント・立ち食いステーキ店「いきなりステーキ」を展開しているペッパーフードサービスなどは皆さんも身近ですね。

では、今後どんな会社が「テンバガー」の可能性を秘めているでしょうか。①時価総額が小さい会社が最重要。基本的には300億円以下、理想は150億円以下。②500円以下の低位株。③上場して間もない若い会社。④業績が急成長している。⑤テーマ株として人気化するなどです。以上の条件でスクリーニングして、選出された会社をじっくり持ってみてはいかがでしょうか。

ただし、運よく上がっていく会社と遭遇したとしても、上がるスピードが速く、売りタイミングが非常に難しく、あっという間に急落している場合が多いのも事実です。結局、「テンバガー」が「天、馬鹿ー!」になることも心してお探しくださいね。

私はやっぱり「ダブルバガ-」にしておこうと!