「NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.9 ハレの外食 覚えておきたい食事マナー洋食編」

和ごころコンシェルジュの裏野由美子です。

先日、阿倍野ハルカスにて「スマートなお箸の使い方」についてのミニセミナーを行う機会を頂きました。(感謝)

毎日使うお箸ですが、いろいろな決まりごとがあり、割りばしの箸袋は左側に縦に置くとか、
箸についている帯を破るとその店とのご縁を切るということになるので、破ってはいけないとか

お箸を日本で初めて使った人は?お箸の語源は?等お箸のうんちくを熱く語ってきました。
お箸を語りだすと何時間あっても足りませんが、

今回は、お箸ではなく洋食を頂く際のナイフとフォーク スプーンの使い方について
お伝えしたいと思います。

11月12日付けの「NIKKEIプラス1」の「ハレの外食 覚えておきたい食事マナー」という記事には
和食だけでなく洋食のマナーについても書かれていましたので、お伝えしたいと思います。

記事によると、洋食のマナーでよくわからない第2位が「スープを食べる時のスプーンの使いかた」だそうです。
奥から手前に頂くのか、手前から奥に頂くのかどっちが正解??ということですが、

実は、どっちも正解です!!

洋食のマナーにはイギリス式とフランス式があります。

●イギリスは男性的で直線美を大切にしているので、手前から奥にスープを頂きます。
●フランスは女性的で曲線美を大切にしているので、円を描いて奥から手前にスープを頂きます。

国によって美意識が違うので、それがマナーにも表れているのですね。

食後のナイフとフォークの置き方も

イギリス式はお皿の6時の位置にナイフとフォークを縦向きに平行にしておきます。
ナイフが右でフォークが左ですね。この時にナイフの刃の部分は内向き(フォークの方に向ける)
に置くのが決まりです。

フランス式ではお皿の3時の位置にナイフとフォークを横向きに平行にしておきます。
この時もナイフの刃の部分は内向きに置きます。

外向きに置くということは刃の部分が相手に向いてしまうので、「あなたに敵意があります。」と
言う意味にとられてしまうので、気をつけましょう。

日本では4時の位置に置くことが多いと思いますが、「和をもって尊しとなす」の精神でしょうか?
間をとって4時の位置に置くそうです。

現在ではフランス式でも4時の位置に置いても良いそうですよ。

マナーは国によって違うので、どれが正しいのか迷うことが沢山ありますね。

しかし全世界共通のマナーとは「思いやりの気持ちを形で表すこと」です。

マナーには「基本の型」というものがあり、覚えておくと便利ですが、

相手を気遣う気持ちがあれば、自然と正しいマナーになって表れているということも
覚えておいてください。