お口は幸いのもと!~歯科衛生士の役割~
口内環境アドバイザー 小川夕佳
お口の健康は、体全体に影響します。
≪エピソード4≫
当院の患者様Mさん(40代 男性)の場合
すごく真面目な方で、定期健診も必ず月に一回は来院されます。
しかし、いつもプラーク(歯垢)がうすく付着した状態でした。
ブラッシング指導もしっかりして、頑張っているのにやはりプラークが多く残っている。
そこで、改めてMさんの生活習慣についてお聞きしました
1.仕事は屋外でフォークリフトに乗り、仕事することが多く熱中症予防のため
スポーツドリンクを一日ペットボトル2本以上は飲んでいる。
2.体調・・・血圧は正常
血糖値がやや高めHbA1Cは7.0
3.朝晩の二回しか磨いていない(昼は磨く場所がないから)
ここで口内環境を変えるための作戦を!!
- スポーツドリンクをやめてもらい、ミネラルの補給には麦茶に変更
- 歯周病は糖尿病のリスクを上げることを説明し理解していただく
- 昼に磨けないので、仕事から帰ってきたらすぐに手洗いのついでに歯磨きを追加してもらうことに
半年後の結果・・・・
☆体重5キロの減量に成功!
☆糖尿病の検査・・・境界型までに数値も下がる
☆歯肉からの出血が減少
今も月に一度は検診で来院されて、維持されています。
歯科衛生士はブラッシング指導をすれば良いというわけではありません。
歯周病の患者様の背景にあるものを見つけだし、生活習慣、持病、性格などをふまえて
トータルケアをする必要があります。