「良い加減の投資法」㊵ -「鉄道」編 –

こんにちは、金融・投資 教育コサルタントの須原光生です。

先日、電車で座っていると、私の前に元気そうなスポーツ部の3人の男子高校生が座るやいなや、思った通り周りを気にせず、賑やかに喋り始めました。「やかましい、少し静かに!」と思っていたら、次の駅で2人の高齢者が乗車してきた瞬間、3人は「どうぞ!!」と優先座席ではないのに、瞬時に立ち上がり、席を譲った想定外な行為に対し、非常に心が温まりました。

日本民営鉄道協会が、2017年度の「駅と電車内の迷惑行為ランキング」をインターネット上のアンケートで2,419人から得た回答を発表しました。
1.騒々しい会話・はしゃぎまわる等、2.座席の座り方、3.荷物の持ち方・置き方、4.歩きながらの携帯電話・スマートフォンの操作、5.乗降時のマナー、6.ヘッドホンからの音もれ、7.携帯電話・スマートフォンの着信音や通話、8.ゴミ・空き缶等の放置、9.喫煙、10.酔っ払って乗車する

皆さんも上位10の迷惑行為に心当たりはありませんか?改めて“人の振り見て我が振り直せ”の心境で、高校生のような「人への優しさ」行動が、駅や電車内だけでなく、世の中にも充満していて“心の豊かさ”社会に一歩でも近づくように、私も含めひとりひとりが心掛けていきたいものですね。

一方、鉄道では、“経済的豊かさ”社会の象徴的な時代が出発進行しています。JR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風」、東日本の「トランスイート四季島」、九州の「ななつ星in九州」と、JR3大豪華寝台列車時代です。共通点は、料金が運賃と食費、宿泊費を含めて20万円以上、豪華な車内、有名シェフ監修の地元食材料理、途中駅で下車する「立ち寄り観光」などで、半年先の予約も取りにくいそうです。

他の鉄道も豪華な特急列車を観光地に走らせたり、豪華な宴会・お座敷列車にしたり、オーシャンビュー列車にしたり、無料特急を一部は有料の豪華座席にしたり、今後も、新幹線のようなスピードアップだけでなく、“人工的豊かさ”の提供で乗者数アップにつなげる経営路線も、益々活発になっていくことでしょう。

また、鉄道ビジネスの未来は物流部門にも感じます。例えば、深夜の新幹線を貨物新幹線にすれば、全国津々浦々の都市に繋がっていて、トラック便に比べ、事故が少なく、迅速に、時間通りに、環境にも優しく荷物が運べ、人手不足の解消にもなる利点があります。深夜は検査や整備の問題や線路が貨物重量の耐久性等の問題もあるでしょうが、線路の深夜ビジネスも決して的外れではないと考えられます。

今後、鉄道は人・モノを几帳面に運ぶビジネスだけでなく、「多方面の豊かさ」を運ぶ“希望の星”としてよい加減の投資対象に注目です。

線路は続くよ、どこまでも——– “撮り鉄”ではなくゆっくり“投資鉄”へ発車オーライ!!