「良い加減の投資法」54 -「持株会」編 –

こんにちは、金融・投資 教育コサルタントの須原光生です。

最近、ある上場企業の50歳の組合員を対象とした「ライフプランセミナー」の講師をしてきました。このセミナーは、私が講師で15年以上も続いていて、人数は年々減少傾向ですが、当初の対象者は、年齢的に大先輩でしたが、いつしか同年代になり、現在は、私の方が大先輩の年齢になり、演台に立つと改めて月日の経つ速さと、講師依頼が続いている私の実力の高さを痛感しました。(笑)

因みに、受講者数が年々少なくなっていく原因は、入社の頃からバブル崩壊が始まり、地価や株価の暴落により、さまざまな銀行や証券会社が多額の不良債権を抱え、破綻することとなり、企業融資は打ち切られ、経営や雇用情勢も悪化し、若者の採用が減少するなど、まさに「失われた20年」が始まって行ったからです。なお、最近は「アベノミクス」から会社の業績や株価も非常に高くなり、採用を増やしているとのことです。

この会社は、日本の一番ポピュラーな株価指標である、「日経平均株価」に採用されている会社で、この指標は、全国約3,700社の「上場(じょうじょう)会社」のうち、日本経済新聞社が、東京証券取引所1部に上場している、各業界代表の225社だけを選んで算出していることから、「日経225」とも呼ばれ、株価が高いほど将来の景気が良くなる状態で、日本経済の動向を予測する先行指標といえます。

実は、私は一昔前からこの会社の株主で、買い足しもして応援を続けています。講師の関係で会社との縁を深めたつもりが、受講者には、「もっと株価を上げるように頑張ってください!」と、気が付けば株主の目で懇願しています・・・なかなか期待通りになりませんが。また、受講者には、「日経225」会社に選ばれ、その1社として常に投資家から注目されている意識と、誇りを持って勤務するようにと伝えています(笑)。

また、上場会社の社員であれば、「持株会」という制度を利用することを勧めています。この制度は、給与天引きで毎月一定額分、自社の株式を購入することをいいます。会社独自の制度ですので、関連子会社の従業員も入会できるのか?正社員以外も入会できるのか?といった入会条件などは、上場会社の「持株会」で異なりますので、一度確認を必ずしてください。

給料からの天引き制度なので、少額から積立感覚で購入ができ、会社によっては1,000円に対し50円などの補助金が出る場合もあり、証券会社を経由するよりも割安に株式を購入することができます。また、安い時には多く購入でき、高い時には少量のみ購入になり、結果的に、平均取得単価が下がることが多く、高値掴みの防止になり、至れり尽くせり、私から見れば羨ましい限りです!

勤務先の株価上昇が自身の資産価値を上げることにり、仕事へのモチベーションも上がります!結果、仕事ぶりが評価されて、昇給・昇格といった良い結果につながります!上場会社の社員としての特権を大いに活用する価値ありです。

社員でない私たちは、“「持株会」の比率が高い会社=社員が自社を信じている優良企業”が投資のヒントになることでしょう。
私たちも「持株会」を利用しましょう!!