ある事件をアンガーマネジメント的に見てみると・・Part1

アンガーマネジメントファシリテーターの福ちゃんです。
今日はニュースでも報道されたある事件を
アンガーマネジメント的に紐解いてみたいと思います

その事件は、9月21日大阪の近鉄東花園駅で起こりました。
同じ線の4駅離れた河内小阪駅で発生した人身事故の
影響で電車がSTOP。
その対応に当たっていた26歳の男性車掌が
乗客に詰め寄られ苦情をぶつけられた事に逆切れして、
制服や手帳を線路に投げ捨てた後
線路の上を走り7メートルの高架下に飛び降りた・・というもの。
幸い飛び降りた車掌さんは腰椎を骨折したものの
命に別状はなかったそうです。

この事件では、止まった電車の乗客の怒りと
クレームを言われて逆切れした男性車掌の2つの怒りが
ぶつかっているのですが
まずは乗客の怒りをアンガーマネジメント的に見てみましょう。

怒りは第二次感情と言われています。
つまり「疲れた」「虚しい」「寂しい」
「悲しい」「不愉快だ」「困った」「情けない」などの
一般的に言うネガティブ感情がいっぱいになって
何かのきっかけで溢れた時、私達は怒りを感じます。

当時、乗客は電車が止まった事で「約束に遅れてしまう」
「誰かを待たせてしまう」「家に帰れない」などの状況に陥り
「不安」や「心配」や「疲れ」などの感情がいっぱいになって
怒りとして爆発したのだと思います。

ただ、電車が動かないという状況は、
自分がコントロールできるものではありません。
いくらイライラしても駅員さんに文句を言っても
どうにも解決できない問題です。
もし電車がとまっていることが今の自分にとって
とても重要な事態なら
まず「これは自分の力ではどうする事もできない状況だ」
という事を受け入れ
自分が出来るより具体的で現実的な対処法を考え
自分が対処するしかありません。
きっと文句をいう事ではなく、
待たせている相手に電話をして遅れる事を伝え、
違う交通機関で行く、あるいは日にちを変えるなどでしょうか。

もし、急いでいく必要もなく電車が止まった事が
今の自分にとってそんなに重要でもない事なら
「仕方ないか・・」ぐらいの気持ちでサラリと流してしまった方が
自分にとってもより健康的だと思います。

自分の力でもどうすることも出来ない事に
怒りを爆発させ、イライラしたり
誰かを傷つけても嫌な気持ちが残るだけで
なんの解決策にもなりません。

限りある時間、そんな事に時間を費やさず
もっと毎日を楽しく過ごしたいですよね。

今回は乗客の怒りについて考えてみました。

次回は、車掌の怒りについて考えてみたいと思います。