「適塩」生活

10、これからコーディネーターの渡辺です。

先日、「適塩生活で健やかに」という学習会に参加しました。
京都腎臓病総合対策推進協議会の神田先生のお話でした。

2015年4月1日より厚生労働省は、日本人のナトリウム(食塩相当量)の一日の目標量を
「男性8.0g未満、女性7.0g未満」に下げる変更をしたそうです。50年前に比べると
塩分摂取量が減ったことで、血圧の平均値が減り、脳卒中は少なくなり死因のトップではなくなりました。
けれど、日本は意外にも和食の塩分が多い傾向(煮物や漬物に使われる)で、
WHOが推奨している塩分摂取量は、現在「5g」であると聞き、驚きました。

高血圧は日本で最も多い生活習慣病で、脳卒中、心臓病、腎臓病など命に関わる疾患を招く恐れがあり
予防が非常に重要です。
そこで意識すべき食塩量ですが、調味料や加工食品の中に意外に多いのです。
実際、家庭で調理する過程で使用する塩分量20%に対して、
外食や食材・調味料の塩分量が80%とのことで、気づかないで摂る加工食品や調味料の
塩分量を減らしていくことが重要と言われました。

イギリスでは、塩分摂取量を抑えるために食品メーカーと協力して、
パンの含有食塩量を少しずつ減らす活動を2003年から2011年まで続け
塩分摂取量を9.5gから8.1gへと1.4gの減塩に成功したら、
9年で全体の血圧が低下し、脳卒中死が42%も抑制されたとのことです。

塩分は調理の仕方や食べ方の工夫で減らすことも出来ますが、こうして少しずつ、
少しずつ減らしていくと自然に、薄味に慣れることが出来るようです。
この日は家に帰るとすぐ、常に濃い味を好む父と夫に注意してもらうよう話しましたが、
これから「健康で長生き」の話の時には この話を加えたいと思います。