「青色申告はメリットがありそうだけど、自信がなくて」
学んだ技術を活かして、開業準備をなさっている方からご相談を受けました。
おっしゃるように青色申告には、次のような白色白色にはない特典があります。
①青色申告特別控除:売上-必要経費-青色申告特別控除=所得 とすることができる。
②青色専従者給与:家族従業員の給与に上限がない。
③損失の繰越し:損失を翌年以降3年間繰り越すことができる。
④損失の繰戻り:損失を前年の所得から控除することができる。
⑤減価償却費の特例:30万円未満の資産の一括償却可能
しかし、複式簿記による記帳を行い、「損益計算書」と「貸借対照表」を作成する必要があります。
一方、白色申告は簡易簿記と言って、家計簿と同じような要領で記帳し、「収支内訳書」を作成します。
従って、青色申告は「ややこしそう」「私には無理」と早々に諦める方も多いのですが、
記帳は簡易簿記、特典は青色というオイシイ申告方法があります。
「青色申告10万円コース」と言って、前出の青色申告の特典のうち
①青色申告特別控除が金額が通常65万円ですが、10万円に減じられます。
ご相談者は「これからまだまだ学びたいこともあり、今年は利益を出すのが難しい」とのこと。
であればそもそも①青色申告特別控除の特典はあまり関係ありませんね。
今年の損失を翌年以降3年間繰り越せるメリットだけ享受できれば良いことになります。
まさに「青色10万円コース」がおススメ!
ここで一点注意が必要なのが、扶養の条件です。
青色申告を行うためには、開業届と青色申告承認申請書を提出する必要があります。
希に「開業届」の提出が健康保険の扶養から外れる要件になっている場合がありますが、
相談者の夫の勤務先の健康保険組合の規定を確認していただくと、所得基準となっていたためこちらも問題なし。
先日「青色申告承認申請書を提出してきました!」とご連絡をいただきました。
「皆が健康で、幸せな日々を送れるようサポートできるよう学びを深めたい」とおっしゃるご相談者。
謙虚ですが、ご自分が信じた道、技術に圧倒的な自信をもっておられました。
これから多くの方を幸せにしてくださることと思います。