ボンネットバス・・・昭和時代に活躍していて現在はすっかり姿を消しましたが、奈良ではたった1台、
現役で残っています。昭和43年生まれのそのバスを出来る限り長く現役で走らせてやりたいと
熱く思う運転手さんと車掌さんとが大切に整備して守っておられます。
クッションも良くなく、エアコン無く、坂道になるとエンジン音は増し速度が落ち、
技術を習得したベテランしか運転出来ないので、もう展示のみにしようという話も
奈良交通社内で出ていたとのことです。
それを秋の特別開扉期間中の6日間だけ、木津川市を走らせてもらいます。
11月3・4・5日の3便は吉祥天女のある浄瑠璃寺へも行きます。普段は足の便が悪いお寺の間を
つなぐので、このバスに乗りさえすれば本当に多くの仏像を一日で拝観することが出来ます。
薄緑色のボディにエンジ色のラインが入った丸っこいレトロな車体が里山や田んぼの間を
走る姿はとても可愛らしく、ゆっくり走るこのバスを見た人達が手を振り それに応えて
乗客も手を振るなど、何とも和やかな空気に包まれます。
昨年秋に走った時は、ボンネットバスをカメラで撮るために多くの愛好家が集まりました。
え?こんな場所から!と思う様な遠くから望遠レンズを構えて待つ人、自転車でバスを追いかけて
撮影する人、バスだけが目当てでお寺に着いても拝観しなくずっとバスに寄り添う人など様々でした。
今年もボンネットバスでいろいろと盛り上がりそうで、現役で少しでも長く活躍して欲しいものです。
けれど、なにせ老体ですので、もし途中でエンストしたら?
その時は 皆で後ろから押して応援しましょうか?