「ひな人形東西比較」NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちくvol-63

和ごころコンシェルジュの裏野由美子です。

 

前回の続きでお雛様の東西比較をしたいと思います。

 

先日のマナー講座で、

「雛人形のお内裏さまは右左どちらに置くのが正式ですか?」とご質問をうけました。

 

もともと雛人形は宮中の婚礼を模したもので、京都が発祥です。

 

また、前回のコラムでお伝えしたように、

お殿様イコールお内裏さまではなく、男びなと女びな一対でお内裏さまということです。

 

左右どちらに飾るのかは、一年前のコラムに書きましたが、

日本は左上位の文化なので、左にお内裏さま(向かって右)、

右にお雛様(向かって左)を飾っていました。

 

しかし、天皇即位の礼で国際儀礼に従い

天皇陛下は右に、

皇后さまはその左側に並ばれたことから

桃の節句でもそれに伴い「男びなと女びなの位置」にも変化が生じたそうです。

 

 

京都では、今でも左上位を取り入れてているため、

関西では、男びなは左に女びなを右に飾っているお宅が多いですね。

関東では、国際儀礼の右上位を取り入れていれ、

男びなを右に女びなを左に飾っているお家が多いようです。

 

きっと、1番悩んでいるのは、左大臣と右大臣でしょうね。

 

また、京都で好まれたお雛様は、公家の髪形や装束の色や形式を再現した

有職雛(ゆうそくびな)で、江戸では冠や色使いもきらびやかな古今雛が

流行っていました。

現在のひな人形はこの古今雛の流れをを汲んでいるそうです。

 

ひな人形の顔も時代とともに変化し、特に目は描き目と言われる切れ長の目から

ガラス玉を入れた入り目が増えたそうです。

 

目の大きさは関東より関西の人形の方が目が細く、顔も細めだそうです。

 

どちらが良いということでも、どっちでも良いということでもなく、

なぜそのように関東と関西では違うのかを理解し、

ぜひ、お子様に伝えていってほしいですね。

 

では、「たのしいひなまつり」をお過ごしください。