シンプルに考えよう

女将FPの裏野由美子です。

 

 

 

 

 

 

 

前回は、
自分のコントロールできないことを
コントロールしようとしない。

というお話をしました。

 

自分でコントロールできることと、
コントロールできないことを分ける。

 

目標も、
自分でコントロールできることだけに、
集中すると、達成できるようになります。

簡単ですよね。

 

そして、これを分っている経営者は、
お店の業績を伸ばしているのではないでしょうか。

 

複雑なもの、自分が知らないものが、
あなたのお店の業績を伸ばしてくれるのではなく、
あなたが、知っている知識を元に徹底して考え、
実践している人が業績を伸ばすのです。

商売は経営者の意識次第でどうにでもなります。

 

今から5年前、
私があるビジネスホテルの料飲部の女将になった時、
その店は年間3,000万円の赤字でした。

 

お昼のランチの時間、レストランは閑散としていました。
70席もあるのに、パラパラとしかお客様が来られない。

 

しかし、同じフロアーのホテルの店舗に入っている
整形外科医院をのぞいてみると、
そこの先生は整形外科の世界ではとても有名らしく、
毎日、朝から100人ほど、
おじいさんおばあさんが、順番待ちをしていました。

また、次から次へと診察に来られるのです。

 

もったいないなぁ・・・
こんなに人がいるのに。

 

私は、整形外科医院の前の壁に、
一週間の日替わりメニューを写真付きで張り出しました。

シンプルです。

月 お造り定食 1,200円

火 煮魚定食  1,200円

水 寿司定食  1,200円

木 ハンバーグ定食1,200円

金 寿司定食  1,200円

・ 姫御前・・・・1,200円

・おまかせ御前・1,500円

すると、診察が終わったおじいさんおばあさんが、
次から次へと来るようになりました。

 

お昼11:30の開店から、ホテルのレストラン70席は、
一瞬で満席になりました。

 

また、9:1の割合でおばあさんの数が圧倒的に多かったので、
「姫御前」という小さい二段重をご用意すると飛ぶように売れました。
(いつまでも姫と呼ばれたいのですね)

 

複雑なことは全く考えていません。
宣伝に使ったのはメニューのコピー代ぐらいです。

 

レストランに来られた、
おじいさんおばあさんがおっしゃることが、
「診察終わってから、お昼食べに行くところがなかったのよ。」

なんです。

 

ただ、お店の存在を知られていなかっただけです。

お客様を獲得するためには、
まずは、認知活動を行い、お店の存在を知ってもらうことです。

 

そしてお店の存在を知ってもらい、
そのお店に行く理由を作ることです。

 

お客様が来る理由やきっかけを作ればいいのです。

整形外科に来られているおじいさんおばあさんは、
あっちこっちとランチを食べに歩き回れません。

でも、同じフロアーにあるホテルのレストランなら
すぐに行けます。

また、毎日メニューが違うので、

「私、寿司大好きで、今日は寿司定食やから、
友達誘ってきたよー」とか

「私は生ものダメやから、煮魚定食の火曜日来るね」とか

「今度の病院の予約、木曜日やから、
木曜日12:30からお昼予約しとくわね。」

 

お客様は来る理由があれば、どんどん輪が広がってきます。

 

お客様が来るのを待つのではなくて、
店側からお客様に来ていただくように
働きかけるということが大切です。

美味しいものさえ作っていれば、お客様は来てくださる。

一度来て下さったら分ってもらえる。

 

思っているだけでは、お客様は来てくださいません。

そして売上も上がりません。

お客様が来るのをいつまでも待つのではなくて、
「こちらからアピールする」という経営をしていけば、
今日は何人来店するのか分かっていきます。

今月何人来店してもらいたいのか、
売上がいくらいるのか、から考えると
今日は、何をしないといけないのかということが分かってきます。

自分達でコントロールできることが何か見えてきます。

自分達のできることにフーカスし、実践すると、
売上も3,000万円の赤字から1,000万円の黒字に
なりましたよ。

自分の店の周りには、
そんな有名な整形外科医院なんてないよ!ではなく

自分の店の周りの人たちは何を求めているのだろう?と
しっかり考えてみて下さい。

 

あなたのお店の周りに宝箱がいくらでもあります。

今、コロナ禍の影響でお客様が、来られない時こそ
コロナが明けた時のことも考えてみて下さい。

そして自分っだったら、
自分の店だったら何ができるのかを考えてみてくさい。

あなたならできると信じています。