東京ばっかり…。

仕事で東京へ出かけるときの私の楽しみは、日本橋でのお買い物である。
三越本店には、日本中から品質の良いモノが集まっている(と思い込んでいる)から、立ち寄るだけで気分が高揚する。
また周辺には、ほとんどの道府県のアンテナショップがあり、各地を代表する名産品が揃う。
ひと回りすれば、全国各地に行かなくても都道府県別の商品比べができる。

新しいブランド米が続々と登場している。
北海道の「ゆめぴりか」、青森の「青天の霹靂」、滋賀の「みずかがみ」のように、他県での栽培を認めていないオリジナル品種が誕生し、競い合っている。
今年本格デビューとなった新潟の「新之助」、来年秋に市場投入が予定されている富山の「富富富」、宮城の「だて正夢」、山形の「雪若丸」、福井の「いちほまれ」など、名前の由来を聞くだけで各地の熱い思いが伝わってくる。

新品種米を取り巻く動きを見ていると、本格デビューの前年から大々的にPRしているものが多いと感じる。
産地と日本橋の百貨店やアンテナショップでの先行販売や試食イベントの実施、銀座や丸の内などの高級料亭限定での提供などがなされている。
PR活動のほとんどが地元と東京のみでの開催である。

何でもある東京はさすがと思う一方で、選択肢が多すぎて疲れるような気もする。
天下の台所、食い倒れの街と言われた大阪で勝負してみようとする産地はないものだろうか。

美しい暮らし研究家 あきやまひろみ
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