米価

この秋は野菜の値段が安くて助かると思っていたところに、二週続けて台風がやってきた。
収穫前の農作物への影響が気がかりだ。

モノの値段は需要と供給で決まる。
旬の食材は、市場に多く出回るので価格は安くなりやすい。
しかも、新鮮で栄養価が高く、美味しい。
豊作や大漁などは供給が多くなることにつながるため、良いモノを安くいただくことができる。

日本人の主食である「米」は、今が旬。
今年は夏の天候不順に続き、10月の長雨や台風の影響で稲の刈り入れが例年より遅れている産地があるそうだ。そのため、新米の店頭価格は昨年に比べ1割ほど値上がりしているらしい。
でも、実際にスーパーへでかけると、「広告の品」として新米が特売価格で売られていた。逆に、銘柄は違うが旧年産の米が普通(割引なし)に置いてあった。
生鮮食品の価格は、生産コストがかかっているものや希少品は高く、時間が経過したものは安くなるのが一般的ではないのか。
考えれば考えるほど、米選びは難しいと感じる。

米は野菜に比べると、収穫量の変化を店頭価格で感じることが少ない農産物かもしれない。
これはある意味、国の政策や流通の恩恵といえそうだが、その結果、私たちは気候の変化や旬の食材の美味しさに鈍感になっているのかもしれない。


美しい暮らし研究家 あきやまひろみ
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