暮らしの中の道楽 ~衣~

キモノは、着るのも面倒、洗濯も保管も面倒。
手間がかかり、お金もかかる。しかも知識がない。
だから、衣生活においてキモノは選択肢になかった。

ひょんなことから40代半ばでステキなキモノを着せていただいた。
いいモノを身にまとっていると気分が上がる。背筋が伸びる。少しでも良く見えるように所作にも気をつけたい。でも、どうすればいいのかわからなかった。

で、着付けを習い始めた。
すると、キモノは意外に合理的であることがわかった。
色無地は、黒い帯をすることで略式の喪服とすることができるなど便利なキモノだった。
よく汚れる首回りには半襟をつけ、着用後はそこだけ外して洗えばよい。
身体のサイズ変更にも対応しやすい仕立てになっている。これ重要!

キモノで出かけると、通りすがりのマダムから「キモノはいいわね」と話しかけられる。
食事にでかけると、カジュアルなお店でも「お使いください」と私にだけナプキンを持ってきてくださる。シェフがわざわざドアを開けてお見送りくださったこともあった。
こんな風に丁寧に対応してもらうと、返答する言葉遣いや表情まで変わってくる。

いくつになっても、褒めてもらえるのは嬉しい。
キモノを着るのは大変だけど、がんばってよかった!もっとがんばろう!と思う。

オトナのやる気スイッチは、いいモノを着るとONになる!


美しい暮らし研究家 あきやまひろみ
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