米騒動から100年

大阪歴史博物館で開催中の特別展「大阪の米騒動と方面委員の誕生」を見てきた。
米騒動は日本の歴史の中で何度か起きているが、単に米騒動という場合は、今からちょうど100年前の1918年(大正7年)に起きた米騒動のことをいう。

6月下旬ごろ、富山で始まった米騒動。
8月に入り、富山の新聞社が報道したのを機に、北海道、青森、秋田、佐賀、沖縄を除く3府39県に広がったそうだ。発生件数が最も多いのは岡山の81件、次いで大阪の80件、富山73件、広島68件、和歌山47件、兵庫40件…と続く。
東京が6件だけだったのは意外だった。

当時、第一次世界大戦の影響による好景気から、農業をやめて工場で働く人が増えた。また、米を主食にする家庭も増えたらしい。それに、シベリア出兵のため政府が米を買い入れたことに便乗して、米屋が買い占めを行ったことなどから、米価が暴騰したという流れ。
漁民婦人たちが県外への米の積み出しを阻止したことが始まりだが、暴動に発展したのは、成金に対するねたみもあったとか。

展示を見ていると、100年前、米は暮らしの中心にあったことがわかる。

現代の農業は高齢化が進み、従事者は減少傾向にある。
米の一人当たりの消費量は50年前の半分以下に減っている。

今、暮らしの中心にあるものはなんだろう…。


美しい暮らし研究家 あきやまひろみ
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