NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちくvol-51「目からうろこの魚の基本②」

和ごころコンシェルジュの裏野由美子です。今回は、前回の続きで、「目からウロコの魚の基本②」をお伝え致します。

まずは、皆さんに質問します。

祝いの席などで、魚を一尾まるまるお膳にだす料理名は「おかしら付き」といいますが、どんな字を書くと思いますか?

私の和食のマナー講座で、お伝えしていますが、「会席料理で出される焼き物では、おかしら付きの魚が出ることはそんなにありません。

ただ、「おかしらつき」というのは、「御頭」ではなく、尾っぽと頭がついているという事で、「尾頭つき」と書きます。

NIKKEIプラス1のアンケート調査でも、

「御頭つき」と誤答された方が52%いたようで、30代では67%の方が、「御頭つき」と解答されたそうです。

何故「御頭つき」ではなく「尾頭つき」というのかというと、昔、神様のお供え物として完全な形でお出しすることは、最上級のご馳走とされていたからです。

尾頭つきといえば、鯛をイメージするのではないでしょうか?

鯛は「めでたい」という語呂合わせや、邪を祓う赤色をしている、そして天然の真鯛は、とても味が良いことから、お祝いの席では尾頭つきの鯛が出てきます。

これから、旬を迎える鯛は、紅葉のように赤くなることから、「もみじ鯛」と呼ばれています。

姿も美しいことから、日本では魚の王様と呼ばれているのもうなずけますね。