宇治十帖「宇治の中の君」に学ぶ「運命を動かす行動力」

綺羅女プロデューサーOkeiです。

 

昨日は和歌山に台風が上陸しました。

私が住んでいる北部では、一瞬豪雨が来たと思ったら

すぐに去って行ったという感じでしたが、

まとまった雨が降った地域もあったみたいですね。

 

また今日は島根の方が大変な大雨だそうです。

最近は一気にまとまった雨が降ることが多くなっていますから、

みなさんも十分に注意してくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回も宇治十帖の登場人物から

女性の生き方について考えていきましょう。

 

今回の登場人物は「宇治の中の君」

 

前回登場した「宇治の大君」の妹です。

 

大君は、中の君と薫との結婚を望んでいましたが、

大君のことが好きな薫が、匂宮と中の君を会わせ、

結婚するよう仕向けます。

 

そしてそのように事が運びます。

 

身分が高く浮気性な匂宮とでは中の君は幸せになれないと

心労のあまりに大君は亡くなってしまいます。

 

つまり、中の君は、自分を取り巻く人たちの思惑で翻弄されてしまい、

挙句の果てに最愛の姉を亡くしてしまうことになるのです。

 

性格的には大君に比べると明るく、愛らしく、

考え方も前向きなところがある中の君。

みんなに可愛がられるような人です。

 

でも、自分の知らないところで運命がどんどん動いてしまい、

中の君自身も匂宮と結婚することになったことを空しく感じる日々。

 

おまけに、匂宮の二条院で暮らすことになると、

薫が好きだと言い寄ってきて、

匂宮にあらぬ疑いをかけられ、板挟みになり思い悩みます。

 

そこで、中の君がとった行動が素晴らしい♪

 

抵抗してみる

 

自分と異母姉妹である、浮舟を薫に紹介したのです。

薫は大君にそっくりな浮舟に夢中になります。

つまり、そうすることで、自分に無理に言い寄る薫を

遠ざけたのです。

 

どうにもならない運命だけど、

自ら行動することで少し楽な方へと運命を動かしたのです。

 

その行動が浮舟にとってどうだったのか?

という問題はありますが・・・。

 

当時の女性は自分の意思は全くと言っていいほど

通すことができませんでした。

 

しかし、流されっぱなしではなく、

流れを変えようと行動したことに大きな意義を感じます。

 

匂宮は夕霧の六の君と正式に結婚をし、

中の君は第二婦人という立場になりますが、

匂宮との間に皇子をもうけ、匂宮にも周りにも大切にされました。

 

流されてばかりではなく、

勇気をもって行動してみると、何かが変わるかもしれませんね。

 

次回のコラムは「浮舟」です。

 

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