お金が好きやねん! お葬式とお布施

リレーコラムの当番制をこれほど残酷だと思ったことはありません。

偶発的なことだとはいえ、コラムをアップする日が義父のお葬式の日であり、今まさにお通夜の終わった後にこのコラムを書いています。
不謹慎と思われるかもしれませんが、プロ根性でお葬式に関わるお金の話をライブ感覚でお伝えします。

昨日に葬儀場とお通夜並びに告別式の打ち合わせを行い、料金交渉も無事終了しました。
FPとして数十箇所の葬儀場への取材経験があり、自らも喪主としてお葬式を仕切ったこともあるので、納得できる料金交渉となりました。
予想外だったのは、僧侶に渡すお金でした。これは、宗派や地域性などによって異なるとは分かってはいたものの都会と田舎では大きな金銭感覚の違いがあるようです。

●枕経(まくらきょう:亡くなって最初に行われるお経。枕元で行うので枕経という)
→布施 一万円、車料 五千円
●通夜
→布施 一万円、車料 五千円
●葬儀 (導師と役僧二人)
導師→布施 三十万円、膳料 一万円、車料 一万円、供養の品 三千円相当
役僧1→布施 十万円、膳料 一万円、車料 一万円、供養の品 三千円相当
役僧2→布施 十万円、膳料 一万円、車料 一万円、供養の品 三千円相当
●初七日
→布施 一万円、車料 五千円
●二七日
→布施 一万円、車料 五千円
●三七日
→布施 一万円、車料 五千円
●四七日
→布施 一万円、車料 五千円
●五七日
→布施 一万円、車料 五千円
●六七日
→布施 一万円、車料 五千円
●満中陰
→布施 一万円、膳料 五千円、車料 五千円、位牌開眼料 一万円

分かっているだけで、ザッと七十二万円。
これに戒名料(院号)をつけるとなると軽く百万円は超えてしまいます。
これを高いと評価するか、安いと評価するか個人差はありますが、葬儀費用と別に準備しておく必要があります。

ちなみに日本消費者協会が実施したアンケートでは、「葬儀におけるお布施の全国平均金額はおよそ45万円」と報告されています。 この金額には、読経料、戒名料、お車代、御膳料を含まれているようです。

普段から僧侶(お寺)とコミュニケーションが取れていれば決して高い金額だとは思いませんが、世代が変わり、僧侶(お寺)とは、ほとんど接点を持たなくなり、コミュニケーションが取れていなければ、こんなに高い買い物はないと拒否するかもしれません。
僧侶(お寺)もまた、今までの常識が非常識となる厳しい時代がやってきていることを自覚しなければならないようです。

今、義父の花で飾られた祭壇を見ながら、お葬式のあり方をシミジミと感じているところです。

合掌