これからコーディネーター渡辺です。
先週末、いつもの様に「けいはんな市民雑学大学」講座を開催しました。
今回のテーマは「在宅療養について~医療保険制度・介護保険制度から看取りを考える」でした。
これからの時代の『看取り』を考えると、在宅療養も必須の要件となってきます。
在宅療養とは、
「通院困難になった方が医療保険サービス(在宅医療)と
介護保険サービスを活用して、自宅で日常生活を継続すること」
そんなお話を聴いていたとき、突然、受講生の一人が吐き、倒れたのでした!
おう吐で服が汚れ、一時意識が無くなった様で、
横に座っていた人たちが椅子にもたれさせました。
受講生一同一瞬動揺したのですが、幸い今回の講師は医師で、
救急車をすぐ呼び、また本人の意識も直ぐに戻ったので ホッとし落ち着きました。
テッシュや濡れテッシュを渡してくれる人が次々いて、服や机や床のおう吐物の上に乗せられました。
ビニル袋も誰かが出してくれました。
そっと本人を椅子のまま廊下に移動させてくれる人もあり、
救急隊員の到着を待つあいだに講座を再開させました。
ところが、
「直ぐにドアを開けて換気し、側にいた人は手洗いしたほうが良い」
と言ってきた人がいました。
また、別の一人は手に消毒スプレーと紙タオルを買って息を切らして戻って来たのです。
「もしもノロウイルス感染が原因なら 他の受講者が危ない!」
嘔吐物の処理をきちんとしないと 二次被害を生む恐れがあるというのです。
そこで、講義の途中、事情を説明し手洗いタイムを作り、
ドアと窓を開けて換気し、消毒しながらおう吐物の処理をし、
講座終了時には再度、うがい・手洗いの注意喚起をしました。
結局、翌日本人から「病院の診断は、肝機能にやや問題ある他は
異常無し。血液検査、胸部、腹部X線など幾つかの検査の結果です。
今日は朝から全く普通に動いております。」
との連絡があり、感染は杞憂に終わったのですが、
参加に高齢者が多い講座ですし、もしもの場合を考えるとぞっとします。
そして集団の中で緊急時、正しい知識で素早く動いて下さった方々から
すごく勉強させてもらったと思います。
>参考に
感染力が強いノロウイルス対処法を記します。
嘔吐物は広く拡散する、
>広い範囲を消毒、机の上等も忘れずに、立ち入りは最小限に
嘔吐物は一定時間浮遊する。
>窓開け換気で素早く排除
歩行等で再飛散したおう吐物はからだに付着し、体内に取り込まれる。
>マスク着用 手洗いで洗い流す
(東京都健康安全研究センター環境保健部の大貫文氏
「おう吐物によるノロウイルスの飛散」より)