「良い加減の投資法」57 -「塩漬け」編 –

こんにちは、金融・投資 教育コサルタントの須原光生です。

先日、和歌山の友人から恒例の“紀州の梅干し”を送っていただきました。大粒で肉厚があって、「塩漬け」がしっかりして、一言「酸っぱい!」ですが、ゆっくり食べ応えがあり、病みつきになる美味しさです。想像しただけでも唾液が湧いてきて、食欲も高まり、元気も出てきます。皆さんも一度“紀州の梅干し”はいかがですか?今回、お勧めするからには一度“梅干し”について調べてみることにしました。

農林水産省の「作物統計」によると、2016年、梅の生産量(収穫量)は全国92,700tに対し、和歌山県は何と60,300tで、実に全国の65%を占める断トツ1位の生産量で、因みに、2位の群馬県でも4,730tで5%、3位の奈良県は1,920tで2%の生産量です。全国的に見た和歌山県の群を抜く比率から、改めて梅との関わりの深さを知った次第です。

和歌山県で梅の生産が盛んになった理由は、江戸時代の初めに紀州藩田辺領下のやせ地に、梅栽培をすれば免税となることから、みなべ・田辺地区の栽培が広がったといわれており、現在もそのままの栽培法が続いていると「世界農業遺産」として認定されています。また、昨今の自然食品や健康食品ブームによって梅干しが消費者に見直され、価格の上昇と面積の増加が図られており、質・量ともに日本一を誇っています。

梅干しには身体にいい成分がものすごくいっぱい含まれており、疲労回復、貧血予防、ガン予防、動脈硬化の予防、頭痛や歯痛を抑える、肩こりの対策、整腸作用、美容、アンチエイジング、虫歯予防、冷え性や二日酔いの解消、食中毒の予防などの効能を販売側は紹介しています。但し、塩分の取り過ぎの恐れから、一日多くて2個までに抑えることや、添加物入りや農薬漬けのモノなど、注意事項への心得も必要です。

株式投資で「塩漬け」は、結果が外れ、売れに売れず、しかたなく値下がり株を持ち続けることをいい、予定外に長い間、お金という血液の流れは止まり、資産の酸化が進み、梅干しのような効能は全くありません。投資をする前に、「損切りをして絶対に漬けない」、「値上がり益狙い漬け」、「配当金狙い漬け」、「株主優待狙い漬け」など、自分の「漬け方」を決めた投資も必要です。

今回、良い加減の投資先は、全国で唯一「梅」が社名にある、福岡県久留米市が本社で、東証2部上場の㈱梅の花です。最近、“紀州の梅干し”界は、かつお梅、昆布梅、はちみつ梅、しそ漬け梅など、多くの種類を販売しています。㈱梅の花も、湯葉と豆腐料理の店「梅の花」を中核とする外食チェーンや、百貨店等でお弁当・惣菜のお持ち帰り商品を販売する「梅の花Plus」・「古市庵」等の中食事業も展開しています。

一度、「梅の花」関係で“うめぇー”食事をして、今までの失敗の少しでも“うめ合わせ”ができ、これから資産が“うめれ”ば幸いです。

ただし、栄養の取り過ぎにはくれぐれもご注意を!!