「良い加減の投資法」③ -「投資先像②」編-

こんにちは、金融・投資 教育コンサルタントの須原光生です。

先日、ライフプランセミナーが終わると、あるご婦人が保険商品についての質問に来られました。

「国内の保険は利率が悪く、外国で運用する保険を勧められています。為替の影響があるので気に
はなりますが、利率は高くなるようです。先生はどう思われますか?」

この質問に対しての答えは「本来、保険は安心を購入するのではありませんか。購入して為替に対
しての心配事が増える商品を保険とは言えませんね。」

納得してお帰りになりました。

では、私自身が理想としている「投資先像②」を紹介しますが、今回は少しレベルが高くなります。

(1)業績

会社の成長力や投資価値の判断は業績推移が重要。損益計算書を理解し、特に「売上高」と
本業が強い印である「営業利益」と「利益」が連続して増加している会社に注目する。

(2)自己資本比率 =(総資産-他人資本)÷総資産

会社の安定性をはかるための指標。簡単にいうと、会社の総資産のうち、銀行などに返す必
要のある資金(他人資本)、それ以外の資本がどれくらいあるか計算式から算出する。この
数値が0.4(40%)を上回る企業は財務が健全なので潰れるリスクが小さい会社と言える。

(3)PER(株価収益率)=株価÷1株あたりの利益

会社と株価の関係を表していて割安性を測る。PERが低ければ低いほど、会社が稼ぐ利益
に対して株価が割安であるといえる。一般的にPERが15倍未満の銘柄は、株式投資の世界
では割安だと判断できる。

(4)PBR(株価純資産倍率)=株価÷1株あたり株主資本

会社の持っている株主資本(純資産)から見た株価の割安度がわかる。PBRが1倍に近づ
けば、会社の解散した際の会社価値と同等になると言われ、1倍未満の会社は、1株当たりの
純資産金額を上回るので非常にお得な銘柄と判断できる。

(5)ROE(自己資本[株主資本]利益率)=1株当たり利益÷1株当たりの株主資本

自己資本と利益額の関係を示している。会社の自己資本は株主資本のことで 株主のお金その
もの。ROEの数値が高いと、自己資本を上手く利用して利益を出しているので経営が上手だ
と評価でき、15を上回るか否かで判断する。

どうですか、指標分析などから株価の割高・割安を予想しますが、「予想(よそう)」は反対読みで
「うそよ」になるように、思う通りに行かない、つまり方程式がないのも事実です。

難しく考えるより、前回紹介の簡単で判りやすい「投資先像」の方が成功の道標(みちしるべ)かも
しれません。