夏休みの宿題と住宅ローンの共通点

こんにちは。しなやかライフ研究所の小谷晴美です。

いよいよ夏休みですね。

さて、夏休みの宿題は、計画を立てて早々に終わらせるタイプでしたか?

それともギリギリになって慌ててやるタイプでしたか?

私はしっかり計画を立てて、結局ギリギリになんとか間に合わせるタイプでした。

 

「家計の宿題」と言えば・・・「ローンの返済」ではないでしょうか?

「いつまでに、これだけ」と課されているという点でよく似ています。

大きく違うところは「夏休みの宿題」は遅れても先生に怒られるくらいで済みますが、

「家計の宿題」は怒られて終わりではないですね。

 

しかし「来年定年なんですが、住宅ローンが1千万円以上残りそうなんです」と定年間近になって「ローンが返せそうにない」とご相談に見える方も少なくありません。

 

35年ローン。

借入れた時点で定年後も返済が続くことは認識されていたはずですが、お話を伺うと「繰上げ返済をすれば大丈夫ですよ」とのアドバイスに「銀行が貸してくれるのだから大丈夫」と”借りられる金額”を借りたとのこと。

お子さんの成長と共に教育費は嵩み、その時々でお金は出て行くもの。

繰上返済に回せるような余裕資金はなかなかできず、定年を意識するようになってはたと気づく、ということのようです。

 

夏休みの宿題も8月31日までにやらなきゃいけない事は分かっているけど、プールに行って、友達と遊んで、お盆は田舎のおばあちゃんの所で過ごして・・・気が付いたら「あと5日で夏休みが終わる」と青くなる感じでしょうか。

 

このようなケースの問題点は、借入時点で「繰上げ返済に回すべき金額」が明確にされていないことだと思います。

「計算ドリルは30ページあるから、毎日1ページづつ。漢字は20ページだから毎日半ページづつ。」というように、繰上返済に回すべき金額も「毎月10万円の住宅ローンの返済とは別に、繰上返済資金として2万円貯めるようにすれば、定年までに返済できる」という目標額を明確にしておくことが大切です。

 

「ローンが返せていればOK」という意識から「2万円貯めるため対策しなければ」という意識を持つか持たないか、この差が30年後大きな差となることでしょう。

 

「このようなアドバイスを、金融機関の方がローンを借す段階でしてくださると良いのに」

 

との思で企画提案させていただいた金融機関向けの「ライフプラン提案力強化研修」を、この3日間で担当しておりました。

 

今年で7年目となるこの研修。

身近な金融機関の方が「暮らしのホームドクター」として、真にお客様の立場に立ってアドバイスしてくださるように、パーソナルファイナンスの知識と信頼関係を築くためのコミュニケーションについて学んでいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

研修の締めくくりに、毎年「私のキャッチフレーズ」を発表していただきますが、

「『あなたがいてくれて良かった』と言ってもらえる職員になります」

「『とりあえず、あの人に聞いてみよう』と思い出してもらえる職員になります」

と今年も素敵なキャッチフレーズをお聞かせいただきました。

 

一見、金融機関の立場と利益相反の関係にある事も、お客様のライフ・タイム・バリュー(顧客生涯価値)という長期の視点で見れば金融機関の発展につながるという考えをご理解いただき、継続してご依頼いただいている主催者様とご参加の皆様に感謝しながら、金沢を後にしました。

 

しなやか家庭経営コンサルタント&しなやか希業コンシェルジュ 小谷晴美

しなやかライフ研究所 https://hkotani.jimdo.com/