NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.29「人の服にクリーニングのタグ」

和ごころコンシェルジュの裏野由美子です。

先日当店で「愛される和食のマナー講座」を開催しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は女性の方ばかりで、

講座終了後のご感想が、

「ちょいと自分がいい女性になった気がする」

「身につけたら姿勢も良くなり確実に愛される女性になりますね」

「私がマスターして娘たちにも伝えていきたいです」等

 

女性ならではのご感想でした。

食事の作法は、皆が気持ち良く食事をとるルールとしてのマナーですが

和食の作法は更に相手を思いやる気持ちが溢れるものです。

 

それも【さりげなく】相手を思いやる。

 

講座の冒頭に申し上げたことは、

会食は、

「普通にしてたら目立ちません。

しかし、下手なのと綺麗なのは目立ちます」

 

 

マナーができていないのも目立ちますが、

マナーができているからとそれをひけらかすのも不作法です。

 

「食べ方が綺麗な。美しいな。」と思う方は、

【さりげない】のです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のNIKKEIプラス1「マナーのツボ」には、

この【さりげなさ】について書かれていました。

 

もうすぐ10月 衣替えの季節ですが、

今回の記事は、

「人の服にクリーニングのタグ」どうする?です。

お店で上着やコートを預けた時に、

自分の服にクリーニングのタグがついているのを見て、

とても恥ずかしい思いをしたことはありますが、

人の服にクリーニングのタグを見つけた時も、

どうするべきか悩みますよね。

友達同士なら「いいもの見つけちゃった!」と言って、

知らせることが出来ますが、

上司や先輩の場合はそうはいきません。

もし上司から預かったコートにタグが付いていたら、

【さりげなく】とりましょう。

「タグを取っておきました。」などと伝えず、素知らぬふりをします。

シャツの襟からタグが出ていたりしたら、

「失礼します。」と手でさっとちぎります。

ここでも相手を不快にさせず【さりげなく】とるのが、マナーです。

 

 

以前、当店で、お客様から上着をお預かりした際に、

タグが付いていたことがありました。

取ろうかどうか迷っていると、

お客様から、

「それついてたら、自分の上着ってわかるやろ。」とおっしゃいました。

洒落のきいたお客様で、

私も「なるほど、ネームタグ代わりですね。」と

さらっとかわし、楽しい会話に発展しました。

 

マナーの基本は相手に気を遣わせない恥をかかせないことですが、

お客様は、私に気を遣わせない気まずい思いをさせないように

振る舞ってくださったことが、とてもありがたかったことを覚えています。

 

私も周りの人に余計な気を遣わせないためにも

クリーニングのタグは必ず取っておこうと思いました。