源氏物語「鬚黒の北の方」に学ぶ「メンタルヘルス」

綺羅女プロデューサーOkeiです。

 

いよいよ今日から、娘が私の母のマンションに移住します!

4月から大阪にある大学に通うためです。

私もちょうど大阪で仕事なので、今日から3日間は母のところに居候予定。

 

娘と一緒に行って、帰りは一人です( ノД`)

寂しいけど、喜ばしいことです!

 

今回の登場人物は「鬚黒の北の方」

 

藤壺の宮の兄であり、紫の上の父である、式部卿宮の長女です。

紫の上とは腹違いの姉妹ということになります。

 

そして鬚黒は、あの、玉蔓の夫となった人ですね。

 

もう、人間関係があっちゃこっちゃ入り乱れていて、

解説を書いていても「い~~~~~~!」となってきます(笑)

 

「女三の宮」と順番が逆になっちゃったかな。

 

この「鬚黒の北の方」、元々の性格は気立てが良くておっとりとしていて、

女性としても魅力的な方なのですが、

病気がちで物の怪につかれ、時々正気ではなくなってしまうのです。

そのせいで、周りからも少し距離を置かれるようになり、

鬚黒も大切にしようと思う気持ちはありながらも、足が遠のいてしまっているのです。

 

源氏物語にはよく、物の怪が登場します。

六条御息所の物の怪は、しょっちゅう登場します。恐ろしい・・・。

 

でもこの「鬚黒の北の方」が正気でなくなるのは、今風にいうと、

二重人格とか、メンタル不調に当たるのかもしれません。

 

鬚黒が新しく玉蔓を迎え入れるというので、

北の方の父が実家に帰るように言うのですが、

鬚黒はそんなことせずずっといてくれと言います。

 

話し合いは穏やかでしたが、鬚黒が玉蔓のところへ行こうとする素振りを見せると、

北の方は急に立ち上がり、香炉の灰を鬚黒に浴びせかけます。

正気の時の彼女なら、そんなことをするはずもありません。

こんなことが何回もあるとさすがに周りの人も疲れてしまうのです。

 

メンタルヘルスについて考えてみましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

「ストレスコーピング」をご存知でしょうか。

 

私たちはストレスを感じる時、こういうステップを踏むと言われています。

 

①ストレッサー(ストレスの原因)の発生

②認知(ストレッサーを嫌な事だと思う)

③ストレス反応

 

【具体例】

①飼ってるワンコが吠える

②寝ようと思ってるのに嫌だなと思う

③イライラする

 

この3つのステップのそれぞれに対処して、

ストレスを感じないようにしようとすることを「ストレスコーピング」と言います。

 

①ストレッサーをなくす(ワンコにしつけをして無駄吠えをさせない)

②物事を良い方へ考える(ワンコが私を恋しがっている!かわいい!)

③感じたストレスをうまく解消する(睡眠不足になってしんんどいので翌日早く寝る、

気晴らしに映画を観に行く)

 

こんな感じです。

 

もしも「鬚黒の北の方」が「ストレスコーピング」を知っていたら、

疎まれることもなく、夫婦仲もよく、穏やかに過ごせたかもしれませんね。

 

次のコラムは「真木柱の姫」です。

 

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