源氏物語「六条御息所」から学ぶ「偏った見方」の恐ろしさ

綺羅女プロデューサーOkeiです。

セミナー中、ホワイトボードや黒板に字を書くことがありますが、
なぜか、普段はよく知っている文字なのに、前で書こうとすると出てこないんです!

この話をすると、講師仲間もみんな、
「そうそう!」と共感してくれますが、なんなんでしょうね、あれ。

ブログにも書いたのですが、先日大学の授業で「製造」と書こうとして

「生・・・・・・・・・・・・・あれ?ぞうってどんな字やったっけ?」
「先生、せいの字がそれ違う。生産のせいになってる」
「あ、ほんまや!製造、こうやんね!」

そしてそのすぐ後に

「え~っと、ゆにゅう、ゆにゅう・・・ん?ゆにゅうのゆって何偏やった?」
「車、車~、先生今日はあかんな~~~~~~(笑)(笑)(笑)」
「一回あかんようになるともうあかんねん(笑)(笑)(笑)」

ほんまにあかん。恐るべし、ホワイトボードの漢字。

さて、今日の登場人物は「六条御息所」です。
源氏物語に出てくる女性の中で「怖い」と言われている女性です。

源氏とは早くから恋愛関係にありながら、
源氏の7つ年上であること、教養が高く、気品も兼ね備えているところが、
源氏から見て少し近寄りがたい雰囲気を醸し出してしまい、
「お高くとまっている」ように見られてしまっている女性です。

葵祭の見物で、車の中から源氏の姿を密かに見ようとしていたら、
葵の上の車と場所の取り合いになり、葵の上の家の者に軽くあしらわれ、
車を後ろに押しのけられてしまった、という屈辱的な一件から、
葵の上への恨みが強まり、生霊となり、葵の上が出産した後に
呪い殺してしまう、という、衝撃的なストーリーです。

源氏への想いが強すぎて、自分でもコントロールできない気持ちが
生霊となってしまったとは、なんとも恐ろしい・・・恨みで人を殺してしまう怖い女、
というように描かれていて、それを読んだ人の感想も
「御息所=怖い女」になってしまっています。

Okei的にはあまりに一方的な、偏った見方だな~と思うのです。

人には長所、短所、強み、弱みがあって当然なのに、
立場が弱くなった人に対して弱みを突いて攻撃する。

そんなことってありませんか?
人って勝手な生き物ですよね。

恨みが強すぎて生霊になった、という見方もできれば、
源氏を困らせたくなく、自分は身を引こうと辛い決断をしたことで、
身と心がバラバラになってしまった、という見方もできます。

つんつんとしてお高くとまった人、という見方もできれば、
感情的になって相手を困らせたりしない人、という見方もできます。

結果的に葵の上はかわいそうだったけど、
「六条御息所」の叩かれようもかわいそう。

人のことを見る時は、ちゃんと両面から見なくては!と思いました。

次回のコラムは「朝顔」です。

ningyou

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