「良い加減の投資法」㉑ -「IR」編 ‐

こんにちは、金融・投資 教育コンサルタントの須原光生です。

最近、大阪府が2025年開催予定の万国博覧会の候補に名乗りをあげました。2018年の秋に開催地
が決定しますが、大阪府が発表した数値によると経済効果はなんと6兆円、開催費用は2000億円とも
いわれ、1964年から2020年の56年ぶりの東京五輪、1970年から2025年の55年ぶりの
大阪万博とダブル開催が決まれば本当に夢のような出来事になります。

大阪万博の予定地にしている、大阪湾内の夢洲(ゆめしま)は、2016年12月15日、カジノを含む
統合型リゾート(IR=Integrated Resortsインテグレーテッド・リゾート)の整備を推進する法、い
わゆる「IR推進法」が可決され、同時に巨大統合型リゾート施設の建設も注目されています。

「IR」はカジノだけでなく、ホテルや劇場、ショッピングモール、巨大なMICE(会議場・展示場な
どのビジネス関連施設のこと)を含む複合観光施設を意味して、大勢観光客を呼び寄せ、新たに雇用が生
まれ、大阪や近隣地域の活性化にもつながると、大いに期待が持てます。もし大阪万博が否決された場合
でも「IR」施設だけは実現してもらいたいものです。

実は、株式投資の世界ではもう一つの「IR」が知られています。「Investor Relationsインベスター・
リレーションズ」の略で、投資家に対して企業情報を公開することで、「投資家向け広報」と訳されてい
ます。企業の業績だけでなく、新製品の開発計画や進捗状況、人事やM&A戦略などを、公平な立場で、
継続して広報することで企業への理解が得られ、その企業への投資意欲を高めてもらう狙いがあります。

一般社団法人 日本IR協議会 (577企業会員:2017年3月31日時点)は、毎年、会員企業の中
から優れたIR活動を実施している企業を選定し、「IR優良企業賞」として表彰しています。そのほか、
新興市場などの中・小型株企業の中からIRに熱心な企業を対象とした「IR優良企業奨励賞」など、
合計14社が受賞しています。

今後の投資を考える場合、2つの「IR」関連銘柄にも注目です。

●「IR推進法」関連では、・カジノ運営関連・建設、不動産、設計関連・ゲーム、アミューズメント
関連・観光、ショービジネス関連・セキュリティ関連・決済関連・交通機関関連・ホテル関連などが考
えられます。

●「IR:投資家向け広報」関連では、一般社団法人 日本IR協議会の賞を受賞したお墨付き14社です。

それぞれの「IR」銘柄を合わせ、投資家に対して「愛 あ~る」企業を発掘してください。

見つけるのに紫外線(ultraviolet rays) は禁物で、赤外線(IR=infrared rays)の利用も役立
つかもしれませんよ(笑)