「良い加減の投資法」㉙ -「シェアリング」編 –

こんにちは、金融・投資 教育コンサルタントの須原光生です。

最近、街の駐車場の中で、数台の車の前に「カーシェアリング」の立て看板がある光景を目にする機会がよくあり、車がない場合も多く、結構利用されていることが分かります。利用した経験はありますか?

気になるので、早速会員になり、2時間位利用しました。レンタカーと比較して、15分の短時間での利用も可能で、料金は数千円と安く、走行した分のガソリン補給は必要なく、当然満タンで返す必要もなく、結果はガソリン代が掛からず、借りるときと返却も同じ駐車場で、予約もインターネットで大変簡単でした。会社によって多少違いがあるかもしれませんが、短時間だけ車が必要な時など、使用条件によっては非常に画期的な制度だと改めて感心しました。

車以外に、住宅(戸建住宅及び共同住宅)やリゾートマンションや空き家などを活用した民泊サービス、自宅駐車場やマンションの駐車場を一時貸しするパーキングサービス、使わなくなったブランドバッグや衣服やおもちゃを貸し出すモノサービス、ヨットやボートを使用できるマリンサービス、自分が持っている知識やスキルを提供するサービス、ペットシッターから家事・育児の代行サービス、ライドシェアと言われる車の相乗りサービス等々と広いジャンルで展開しています。

そもそも「シェアリング」とは“共有すること”で、「シェアリング・エコノミー」とは個人が保有する遊休資産をインターネットを通じて、他の人も利用できる貸し借りサービスのことです。貸し手は遊休資産を活用することで収入を得られ、借り手は資産を所有することなく一時的に利用ができるというメリットがあります。また、インターネットの普及、とりわけスマートフォンの普及によりサービスを容易に利用できる機会も広がっています。

また、“プラットフォーム”(貸し手が情報を掲載し、借り手が該当する情報にアクセスできるシステムを提供している者)と、ソーシャルメディア(インターネットを通じて不特定多数の利用者が情報をやりとりしたり、アイデアを共有したりする仕組み)とを連携させることで、個人同士のニーズと信頼が強化され、矢野経済研究所の推計によると、今後も多種多様な分野で、市場拡大が予想され、「シェアリング・エコノミー」の国内市場規模は2014年度に約285億円であったが、2020年度に約600億円と2倍に拡大すると予測されています。

SNSなどで「いいね」と「シェア」は慣れている人も、株式投資を考える機会に、まず規模拡大が予想される「シェアリング・エコノミー」をしっかり理解して、前述のように多種多様にあるサービスを利用して、“プラットフォーム”の良さが確認できれば、その会社を投資することで「シェアリング」する、違った「シェア」の意識も高めていきましょう。

きっとあなたの遊休資産や財産も“幸せ駅”に運んでくれることでしょう。