高野山研修会で

「笑」の研修会が開催された天徳院は、元和8年(1622年)加賀前田家三代利常の夫人珠姫(徳川秀忠の二女)の菩提所として建立されたということです。高野山で唯一、国の名勝指定・重要文化財の認定を受けている小堀遠州作の庭園があります。

着いた時、庭には雪が残り、池は厚い氷に被われていました。

そのような天徳院で、阿字観という瞑想法を始めて体験させていただきました。

まず、最初は気持ちを落ち着かせて悟りを目指すための呼吸法でした。

ゆっくり息を吐くことから始まり悪なものを全て吐き出したなら、大きく息を吸う事が出来て新しい気を身体に入れることが出来る と聞きながら深くゆっくりと息を吐き、吸います。

目を閉じて呼吸が整えられるようになったなら 半開きにした目で前の軸を見つめます。

鮮やかに明るい円は月でその下に蓮華が書かれているのですが、それら全体を暫く見てから中の「阿」という字を見つめます。この字は始まりを象徴する字で生まれて最初の発声も「あ」と言う言葉だというお話を聴きながら その文字をじっと静かに見つめます。

呼吸と目線をゆっくり整えてから 瞑想に入っていきます。
そのうちに自分の中の仏様に出会えるとのことで、暫く静かに集中します。

雑念の多い私の頭の中に生まれて来たのは、仏様とは全然イメージが違っていましたが、
不思議に心に違和感のないものでした。

最後は深く息を吐いて、心の中の全てを遠くに追いやり、終わりとなりました。

 

これが瞑想?自分のが、正しいのか正直よくわかりませんが、普段と違う世界へ深く
吸い込まれていたような、新鮮な経験をさせて頂きました。

 

また心に新たな引き出しを色々と得させて頂いた高野山研修会でした。