宇治十帖「宇治の大君」に学ぶ「まじめさもほどほどに」

綺羅女プロデューサーOkeiです。

この春以降、お仕事での新しい出会いがいくつかあって、

また仕事の面白みを感じることができています。

 

キャリアコンサルタントとしての仕事は、

以前は9割以上講師の仕事だったのですが、

最近はコンサルティングの仕事が少しずつ増えてきて、

一人の方と関わる時間が増えているんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、講師の仕事のやりがいとはまた違うやりがいがあり、

ああ、キャリアコンサルタントをしていてよかった♪

と思うことが増えました。

 

さて、いよいよ今回から宇治十帖の登場人物について書きます。

 

今回の登場人物は「宇治の大君」

 

宇治十帖では、源氏の子(本当は柏木と女三の宮の子)の

薫が中心的存在として描かれています。

(まだ半分しか読んでませんが)

 

なんとも生真面目な青年です。

源氏を反面教師としているのでしょうか。

女性には軽々しく手を出しません。というか、

興味ありません、と言い続けています。

 

どこか浮世離れしているような感じなのは、

自分の生い立ちが怪しいと感じていて、若いのにいろいろ考えることが

多かったことも影響しているのかもしれません。

 

その薫が、源氏の異母弟、八の宮が宇治の山奥で

ひっそりと仏の道に勤しんでいることを知り、興味を持ちます。

そして二人は意気投合。

薫はしばらく八の宮のところに通いますが、

宇治には八の宮の娘が二人いました。

 

長女の大君、次女の中の君。その、大君が今回の主役です。

 

もともと長女でしっかり者、父親の言うことをよく聞く、

いい子ちゃんなのですが、

父親の八の宮が亡くなってしまった後は、

自分が妹である中の君を守らねば!という、強い責任感を持ち、

それがちょっと痛々しい感じなのです。

 

薫は大君のことが大好きで、手紙を書いたり、

近くでお話をしたりしてなんとか受け入れてもらおうとするのですが、

大君はきっぱりと断ります。

心の中は薫のことが気になっているのに、です。

 

妹の幸せを考えると、妹が薫と結ばれるのが一番良いと考えて、

そう仕向けようとするのですが、なんと薫は

妹の中の君と、源氏の孫である匂宮を手引きしてしまいます。

 

それを知ってショックを受けた大君、

匂宮は身分が高すぎて、宇治にはなかなか来てくれません。

妹の身を案じて、ついに大君は病気に。

そしてそのまま亡くなってしまいます。

 

ちょっとよそ見をするくらいが良い

 

なんていい人なんでしょう。いい人過ぎます。

もっと素直になっていれば、幸せになれたかもしれないのに。

誠実な薫と自分が結婚していれば、

薫が妹の中の君の幸せも考えて、ちゃんとしてくれただろうに。

妹の幸せを優先するあまり、心労で亡くなっちゃうなんて。

 

これから学べることは「まじめもほどほどに」です。

100%責任を果たさねば!と、思う姿勢は素晴らしいのですが、

それで体を壊してしまっては元も子もないですよ。

 

まっすぐ目の前のことだけを見ていると、

うまくいかないことがあると解決方法さえ見失ってしまいます。

そんな時はちょっと肩の力を抜いて、

「ちょっと息抜きしてきま~す」くらいな気持ちで乗り切らなくては。

 

そんなちょっとした息抜きやちょっとしたよそ見から

解決法が見つかるものなのに。

 

私はよそ見し過ぎで困ってますけど。えへへ(笑)

 

次のコラムは「宇治の中の君」です。

 

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