「NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.11 服装の格」

和ごころコンシェルジュの裏野由美子です。

クリスマスが終わり、街の雰囲気が一気に新年を迎える準備へと慌ただしくなりましたね。

 

さて、今回も前回に引き続き

12月3日付けの「NIKKEIプラス1」マナーのツボの記事

招待状に「平服で」・・・何を着る?の続きで、服装の格についてお伝えします。

 

前回もお話ししたように、「平服」≠「普段着」ではなく

「平服」というのは「礼服」に対する「平服」また「礼装」に対する「略礼装」のことです。

服装には「第一礼装」「準礼装」「略礼装」「社交着」「街着(普段着)」と格があり

日本でも海外でもそれぞれ何を着るか決まっていますので、

「普段着を着て行って恥をかいた」なんてことにならないように気をつけてくださいね。

 

まずは、日本の民族衣装は着物なので、着物の格についてお話しすると

着物の場合は「紋」の数によっても「格」が変わってくるので、注意が必要です。

表にまとめましたので、ご参考に

場面 種類(男性) 種類(女性) 紋の数
第一礼装 結婚式・叙勲

葬式

黒羽二重

紋付

羽織・袴

黒留袖・色留袖

黒喪服

五つ紋
準礼装 華やかな

パーティー

紋付

羽織・袴

色留袖

訪問着

三つ紋

一つ紋

略礼装 結婚式

お茶会

紋付

羽織・袴

訪問着

色無地

繡い紋
社交着 結婚式

パーティー

ディナー

お召し

付け下げ

お召し

街着 御稽古・展示会旅行・ランチ お召し

小紋

 

このように「格」や「場面」で着る服が変わってくるのですが、

高い着物だからと言って「格」が高いとは限らず、大島紬などはいいお値段はしますが

あくまで街着なので、結婚式などには不向きとされています。

ビンテージのジーンズが結婚式や華やかなパーティーにはふさわしくないのとよく似ていますね。

 

最近は着物を色々とアレンジして着られている方をよく見かけます。

素敵だなと思いますが、基本を知って着崩したり、アレンジしたりすると

より素敵に見せることができると思います。

私も成人式の時(何十年前の・・)に着た振袖を、

パーティドレスにアレンジしてもらおうとイメージだけ膨らんでいます。

 

洋装の「格」については前回お伝えしましたね。

「NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.10 招待状に「平服で」・・・何を着る?」

 

来年はどんなプラスワンの記事が出るのか楽しみです。

 

来年もよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

 

和ごころコンシェルジュの裏野由美子