「NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.16 お肉といえば?前回続き」

和ごころコンシェルジュの裏野です.

前回は東日本と西日本の食文化の違い「お肉」といえば?のお話をしました。

前回のコラムはこちら

「NIKKEIプラス1から読み解く由美子流うんちく VOL.15 お肉といえば」

前回の続きで、2月11日の「NIKKEIプラス1 たどって!なるほど!」では、

お肉の色の好みの違いも東と西では違うそうです。

東日本はピンク色が好まれ、西日本は赤い色が好まれるそうです。

そういえば、豚肉はピンクで牛肉は赤ですね。

色の好みまで、違うなんて面白いですね。

さて今回は、この色の違いで、私が気になっていたことに「うどんの出汁の色」があります。

祖母が香川県に住んでおりましたので、小さい時から讃岐うどんを食べる機会が多く、

透き通ったきつね色の出汁の中に、真っ白で太いうどんの麺が見え、

それを兄と二人でフーフー言いながら食べていたのを思い出しますが、

東京に行った際出てきたおうどんは真っ白なおうどんが見えないほど濃い出汁で、

少し残念だったことを覚えています。

それからは東京ではおうどんを食べていませんが、

この出汁の色の違いにもちゃんと訳があるのです。

前回のお肉の場合は、歴史をたどると「農耕用動物」の違いでしたが、

うどん出汁の違いは「水」です。

関東は「硬水」で関西は「軟水」だからなのです。

うどん出汁をひく際に昆布を半日~一日水につけておきますが、

実は硬水の水では昆布が全然水を吸わず昆布出汁がとれないので、

出汁の味を出すためにかつお節を大量に入れます。

そしてかつお出汁の臭みを消すために醤油を大量に入れるので、

あの色の黒い出汁になるのです。

昔は関西の職人さんが東京に行って出汁をひても、

あの色の出汁しかひけないと言っていました。

色の好みの違いではなかったのですね・・・

今と違って昔の職人さんはそういう苦労もあったのですね。

では、次回のコラムもお楽しみに。